障害者スポーツ交流デー ミニコンサート

日時2006年9月10日(日)
場所世田谷区立総合運動場 体育館
演奏ざま弦楽アンサンブル
指揮宮野谷 義傑
演奏曲目
  1. となりのトトロ(体験指揮コーナー)
  2. 川の流れのように
  3. 八木節
  4. アイネクライネナハトムジーク
  5. G線上のアリア 他
チケット入場無料

今回は2週間という短い中で本当にたくさんの仕事の機会を頂き、本当に嬉しく思います。この日はそのまま関西空港に向けて出発するという慌しい一日でした が、久しぶりに「ざま弦楽アンサンブル」のみなさんとご一緒させていただき、本当に楽しい時間を過ごすことができました。

ここでも「指揮者 体験コーナー」を設けましたが、こちらも大好評をいただきました。一生懸命身体を使って音楽を表現しようとすることは、精神的にも身体の上でも非常によい ことだと思います。参加してくださった方の笑顔が今でも思い出されます。ご協力くださったざま弦楽アンサンブルの皆さん、エキストラの皆さん、そして世田 谷区立総合運動場体育館のスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

文京区立第九中学校 講演会

日時2006年9月8日(金)
場所文京区立第九中学校 体育館
演奏弦楽五重奏
指揮宮野谷 義傑
演奏曲目アイネクライネナハトムジーク 1・2楽章

2週間弱の日本滞在でしたが、私の文林中学校時代に数学を教えてくださった新井先生のご紹介で、今新井先生が副校長をお勤めになっている文林中学校のお隣、第九中学校で講演と演奏をさせていただく機会をいただきました。

1 時間弱という短い時間でしたが、「自分の意思を伝えること、人の意思を受け取ること」ということに焦点を当てて、指揮の話を交えながらお話をしました。自 分の存在が唯一無二のかけがいのない存在であること、自分が感じること、考えることに自信を持って欲しい、同時に周りの人の存在も大切にして欲しい、とい う内容をできる限り多くの方にお伝えしたかったのですが、自分の拙さもあり、十分にお伝えし切れなかった部分もありましたが、後日頂いた生徒さんの作文に は、十分、私の意図を受け止めてくださった方が多くいらして、とても嬉しく思いました。できる限り多くの若い方に、自信と勇気と優しさを伝えていける存在 になりたいと強く思いました。

ミプロキッズフェア2006 in 神戸

日時2006年9月2日(土)、3日(日)
場所神戸国際展示場3号館
演奏弦楽5重奏
指揮宮野谷 義傑
演奏曲目
  1. となりのトトロ
  2. プリンク・プランク・プルンク
  3. アイネ・クライネ・ナハトムジーク 他
チケット入場無料

7月1日に東京池袋サンシャインで、障害をお持ちのお子さんとご両親にお話と演奏をさせていただいた企画をそのまま神戸で!というありがたいご依頼をお受けして、ウィーンから一時帰国して神戸で神戸のお子さんとご両親の方々にお話と演奏をさせていただきました。

「マイタクト」をもって、指揮者体験コーナーに臨んで下さった方、クラシックが大好きでずっとウィーンに憧れているお子さん、普段行きたくてもなかなかコン サートに行くことのできない方など、二日間でたくさんの方との出会いがあり、すばらしい時間を過ごすことができました。当日演奏をお手伝いくださった方、 スタッフの方に心より御礼申し上げます。

2006年9月のご挨拶

こんにちは。今月初めの二週間弱、神戸、東京で仕事を頂いていたため、日本に帰ってきていました が、15日からウィーンに戻ってきています。先日ウィーンの住まいもやっと決まり、ひとまずほっとしています。ウィーンは早くも秋の風が吹いていて、最高 気温が22度くらい、最低気温は11度くらいまで下がります。ユーロが高くて(昔は1ユーロ100円位だったのが去年は135円、今は150円!)何を買 うにも、日本円に換算すると驚きの値段になってしまい、非常に苦しいです。日本円がんばれ!!

今月の神戸、東京の滞在は短いものでしたが、 とても充実した時間を過ごすことができました。神戸と世田谷では障害を持った方とご家族の方を対象にお話をコンサートをする機会がありました。まるで自分 の子供時代を見ているようなとても懐かしい気持ちで、自分の事故のことや小中学校の体験談をしました。いつものように演奏・指揮体験コーナーも設けたので すが、私と同じように、音楽からエネルギーを得て生きてきた方や、自分の指揮棒まで用意してきてくれた子まで参加してくれました。大勢のお客さんの前で (といっても30人くらいですが。)、しかも初めて指揮棒を持つという大変な緊張の中で、それでも精一杯、演奏者に向かって、何かをやってみようとする姿 勢は心打たれるものがありました。聴いて下さった皆さんと一体感のある楽しい時間を過ごすことができました。ご協力下さった、神戸の演奏家の皆さん、ざま 弦楽アンサンブルの皆さん、真摯に取り組んでくださり本当にありがとうございました。

文京区では、母校の文林中学校の隣、文京九中の皆さん を前に1時間ほどお話とコンサートをする機会をいただきました。まさにこれから自分の進路を見定めていく時期、少しでもヒントになればと思って、お話しま した。近年、将来に希望が持てなかったり、自分自身を見放してしまう若者が多い中で、自分自身が唯一無二の価値のある存在であることをぜひ知ってもらいた いと思いました。しかし自分の力量不足で、演奏も含めて1時間強という短い時間で、できる限り多くのことを伝えたいという気持ちばかり先行してしまって、 話をうまくまとめきれなかったことを反省しています。でもみんな、暑い中、静かに、真剣に、時には目を輝かせて聴いて下さって本当に嬉しかったです。

先日、九中の皆さんから作文が届きました。私のメッセージをお一人お一人がちゃんと受け止めて下さったことを知り、感激しました。中学生の皆さんの感性の豊かさ、確かさを改めて知ることができました。作文は私の宝物の一つになりました。

日 本に滞在した時間は、とてもハードでしたが、指揮者として自分がどの方向に進むべきか確認させてもらった時間であったように思います。小泉首相(皆さんが お読みになるころは元首相ですね。)が退任に際しメールマガジンで「いつも何かに守られている、運がいいな、と思いながら、何とか頑張ってきました。」と 書いておられました。この言葉を読んだとき、「あ、一緒だ」と思いました。私もいつも、多くの人に見守られ、支えられてここまでやってこれた、自分は本当 に運がいいと常々思っています。ここウィーンでも多くの温かい人に出会い、支えられています。その私の使命は、音楽や言葉を通じて、今苦しんでいる人、そ してこれから人生を切り開こうとしている若い人たちに、少しでも勇気や支えになれる存在になることなのだと信じています。

自分はまだまだ未熟で甘い人間です。異国の地ウィーンで少しでも自分を鍛えていかねばと思います。「メッセンジャー」としてふさわしい指揮者、そして人間に少しでも近づいていけるよう、ウィーンで頑張っていこうと思います。
ウィーンにいらっしゃる際は、ぜひお声をかけてください。