2005年7月のご挨拶

こんにちは。関東もついに梅雨明け、本格的な夏の到来です。さっそく蒸し暑い日が続いていますが皆 さんは夏ばてしていませんか?私は、「夏ばて」というより、「クーラーばて」しそうなくらい、クーラーと共に一夏を過ごしております。クーラーを発明して 下さった方に、足を向けて眠れません。

先日、東京学芸大学付属幼稚園でドラムの新保さんとピアノは当幼稚園の事務員の方で音大ご卒業の亀山 さんのピアノと共にクラリネットを吹く機会を頂きました。ここ数年、ソロでクラリネットを吹く機会があまりなかったため(オーケストラでもセカンドばかり ですしw)、前日までは緊張しましたが、いざ元気いっぱいの子供たちを目の前にすると、圧倒的な子供たちの元気、そして迫力のあるドラムの両方に負けない ように精一杯息を吹き込むことに夢中でした。目の前の小さな子供たちの心に、できるかぎり気持ちのこもった音楽を届けようと、ただひたすら必死に吹くばか りでした。「自分はそんながらじゃない」と思っていたのですが、子供たちを前にすると、自然と「歌のお兄さん」言葉になってしまう自分もなんだかおかし かったです。曲はジブリ映画とディズニーのテーマ曲を8曲とアンコールという少々長めの構成でしたが、自然と手拍子をしたり、大声で歌いだしたり、興味深 そうに身を乗り出してきたりと、子供たち一人一人がいろいろな反応をしてくれて、それを肌で感じることができて、とても楽しい時間でした。貴重な機会を下 さった新保さん、幼稚園の先生、そして保護者の皆様、ありがとうございました。

一般的に、ピアノ、ヴァイオリンなどの音楽の英才教育は、や はり5歳までには始めなければならないとよく言われます。絶対音感やリズム感が自然に形成される時期とも言われます。私の音感もその時に形成されたもので 両親には大変感謝しております。ですが、どうしてもその頃は集中力が持続しないため、ピアノやヴァイオリンのお稽古は辛くなってしまうものだと思います。 私はもっとも大切なのはその時期に、いろいろな「よい物」に触れることであるように思います。一見、難しすぎると思うようなことでも、子供は魅力溢れるも のにはとても敏感です。私の場合は小さいことからよく家で BGMにクラシックのレコードをかけていたことが良かったのではないかと母は申しております。(でも、その頃のピアノレッスンはやはり辛い面もあったので すが)そして、子供も大人と同じように、ひとりひとり興味を惹かれる対象がちがうものです。絵に興味を持つ子、歌に興味を持つ子、踊り、スポーツ、環境な どによって興味の対象はさまざまです。本当に「面白い」「楽しい」って思えるものに出会えた時、子供たちは無限の可能性を発揮するのだと思います。私のク ラリネットの演奏では残念ながらまだまだ力不足な面もありましたが、きらきらした子供たちの瞳を前にして、計り知れないほど大きな可能性に溢れた子供たち の心に、少しでも何か伝えられたら幸せだなと強く思いました。保育士の皆さん、毎日がたくさんの子供たちにエネルギーを注ぎ込んで本当に大変なお仕事だと 思いますが、たくさんの子供たちの人生に大きな影響を与えられる素晴らしい仕事、どうか頑張ってください。(私は帰った途端、ばったりと寝てしまいました w)