2015年12月のご挨拶

こんにちは、宮野谷です。今年もはや12月、本当に時の流れを早く感じた一年でした。大阪での住民投票、パリでのテロ、今年もいろんなニュースがありましたが、私にとってはやはり、14年ぶりの「ヤクルトスワローズリーグ優勝!」が一番のニュースでしょうか。

もうひとつ、2015年のしめくくりにふさわしい大きなイベントがこれから控えています。化学オーケストラの皆さんとハワイでコンサートをしてきます。日本化学会の主催する環太平洋国際化学会議のイベントとして、コンベンションセンターで化学オーケストラの皆さんを中心に演奏をしてきます。新年一回目の更新ではその報告をさせていただきたいと思っています。

ご報告が遅くなりましたが、10月は2つのコンサートがありました。
 10月12日には、愛知県尾張一宮市の響愛学園のみなさんと 5周年記念コンサート 「ありがとう そして これからも・・・広めようインクルーシブミュージック」があり、お蔭様で大きな反響をいただいました。さまざまな障害をもったお子さんたちと音楽を作り上げることは自分にとってほとんど初めての体験でした。響愛学園のスタッフの皆さま、地域の音楽活動をされているプロ・アマの演奏家の皆さま、そしてお子さんたちのご家族、皆様の献身的なご協力と思いがあって、ひとつのコンサートになる、とても貴重な経験をさせていただきました。ひとりひとり、障害や出来ることに差はあるけれども、「音楽を楽しみたい」という強い気持ちを持つこと、そしてその気持ちをサポートしたいというスタッフやご両親の気持ちが結集すること、そしてご来場くださったお客様と分かち合うこと、想像を超える大きなエネルギーになりうることを改めて実感しました。これからも響愛学園の皆さんとの音楽作りを自分の使命のひとつとして大切に取り組んでいきたいと思います。




10月24日には、今回ハワイをご一緒する化学オーケストラの皆さんと日経ホールでコンサートがありました。今回はシュランメルンの小品とモーツァルトとハイドンの交響曲という、基本に忠実にやることが大切なプログラムでした。難しいパッセージはゆっくりから丁寧に、ひとつひとつのフレーズのは心を合わせて歌うように、全員で真摯に取り組んできた結果、非常に「音楽的な」演奏が出来たと思っています。オーケストラとしての呼吸やアンサンブルの取り方など、少しずつ自然にできてきていると思います。これからの化学オケの皆さんとの取り組みをとても楽しみにしています。

来週にはハワイ!大学卒業して2年目くらいに友人と一度いったきりで久しぶりで、直前にもかかわらずまだ実感がわきませんが、化学オケの皆さんとの「音楽」を、ハワイの人やさまざまな国の人たちとも分かち合える、こんな幸せな機会はないと思います。楽しんでこようと思います!

2015年9月のご挨拶

こんにちは。ホームページの更新、本当にご無沙汰してしまいました。9月に入ったとたん、やっと涼しい日が続いてほっとしたら、今度は全国的に長雨や大雨、そして大洪水。被災された地域の皆様には心よりお見舞い申し上げます。真夏の倒れてしまいそうなほどの高温、極端な集中豪雨、本当に日本はいつから熱帯のような気候になってしまったのでしょうか。子供時代の気候とは大きく変わってきてしまっているように思います。一日も早い復興をお祈り申し上げます。

大阪も東京も暑くてこの夏はへばっておりましたが、それでも細々と活動しておりました。
8月には、初めて甲子園球場で高校野球を観戦して来ました。私は小学生の頃から野球観戦が好きなので、関西に住んだからには一度入って見たい場所でした。しかし一昨年、大阪ドームでヤクルトー阪神戦を観戦して、四面楚歌、その迫力に圧倒されてしまい、甲子園にプロ野球を見に行く度胸は無くなってしまいました(情けない。。)高校野球ならなにも恐れることは無いはず!高校球児のエネルギーを生で感じて、夏バテ気味の自分に喝を入れようと思った次第です。訪れた日は準々決勝。外野は終日入場無料!車椅子席は内外野とも席数はかなり充実していました。連日の猛暑の中で、幸運にも当日は時折小雨が舞う曇り空。それでも片手にかちわり氷を持っての観戦でしたが夏バテの身には助かりました。試合は早実ー九州国際大付と東海大相模―花咲徳栄の2試合。話題の一年生、清宮選手の2本目のホームランを生で見る事ができました。猛暑の中を勝ち抜いてきた選手、そして全力で応援を続けるブラスバンドやチアリーダー。非情なまでの勝負の結果。全力でぶつかるまぶしさを感じずに入られませんでした。



来月本番を迎えるコンサートを2つ、ご案内をさせていただきたいと思います。

10月12日(祝)、愛知県一宮市で、「響愛学園 5周年記念コンサート」が催されます。響愛学園は、なんらかの障害をもった子供たちや大人の方、そして健常者の方も一緒になって、音楽やアートを通して輝いていくことを目指して活動されているNPO法人です。私は自分が障害をもって育った身として、音楽のもつ喜びや癒しを実感し、エネルギーにして生きてきました。障害をもつ人だからこそ、困難があったからこそ、持ちえた感性、表現したいという思い、エネルギーがあると私は信じています。指揮者を目指した頃から、そうしたエネルギーを結集するような音楽を実現する事が夢でした。夢をかなえるための確かな一歩となるよう、しっかり取り組んでいきたいと思っております。

もう一つは 10月24日(土)、日経ホールで行われる千代田区文化芸術の秋フェスティバルでの化学オーケストラのコンサートです。化学オケの指揮をさせていただいてまだ2年ほどですが、メンバーの皆さんの着実な進歩によって日に日に音楽的対話が少しずつできてきて、嬉しく思っています。普段は化学業界のプロフェッショナルとしてご活躍されている団員の方々の、音楽への熱意が本当に素晴らしく、全てのパートが「歌う」音楽を目指してがんばっています。あとひと月でどこまで仕上がっていくか楽しみです。

 高校球児が一致団結して一球一球に青春の全てをかけて取り組む姿をみて、改めて自分も、本番、リハーサルの一瞬、一瞬を、オーケストラのメンバーと心を一つにして、一音一音大切にかつ全力で取り組んでいこうと思いました。ご来場頂ければ幸甚です。どうぞ宜しくお願い致します。

化学オーケストラ・千代田区文化芸術の秋フェスティバル

「化学オーケストラ・ 千代田区文化芸術の秋フェスティバル オーケストラフェスティバル」
日時 2015年10月24日(土)14時30分-15時20分
場所 日経ホール(千代田区大手町)
曲目
  1. シュランメル/行進曲「ウィーンはいつもウィーン」
  2. モーツアルト/交響曲第31番「パリ」
  3. ハイドン/交響曲第104番「ロンドン」
演奏 化学オーケストラ
指揮 宮野谷 義傑
入場 無料



響愛学園 5周年記念コンサート

響愛学園 5周年記念コンサート
「ありがとう そして これからも・・・広めようインクルーシブミュージック」

日時 2015年10月12日(月・祝) 12:30会場 13:00開演
場所 一宮市民会館 大ホール(愛知県一宮市)
曲目 第一部 ピアノソロ
第二部
  1. スコットジョブリン作曲 エンターティナー
  2. バッハ作曲 G線上のマリア
  3. バッハ作曲 ブランデンブルグ・コンチェルトNo.3
    編曲:宮ノ下佳彦
第三部 「みんな一つに」ドラムサークル
第四部 アカデメイア合唱団
  1. サウンドオブミュージックより「一人ぼっちの羊飼い」
  2. 明日という日が(手話)
  3. 他 1曲
指揮 宮野谷 義傑
入場
  1. 前売 大人:1,000円 小人:500円
  2. 当日 大人1,500円 小人:800円
  3. 障害者 大人500円 小人:300円
申し込み・お問合せ 0586-64-8491
info@kyoai-gakuen.com
NPO法人響愛学園
http://kyoai-gakuen.com/event/index.html





リンク更新

立川管弦楽団・宮前フィールハーモニー交響楽団へのリンクを更新しました。
化学オーケストラへのリンクを追加しました。

http://www.miyanoya.com/p/blog-page_1.html

2015年5月のご挨拶

こんにちは!5月になっていきなり温かく、いや暑くなりました。みなさん、いかがお過ごしでしょうか?まず、40歳になって最初の4月の更新を早速スキップしてしまったうえに、もう5月も残すところあと数日・・・。ということは2015年も折り返しまであとわずか。なんと月日が経つのは早いのでしょう。ご無沙汰してしまった期間の報告をしたいとおもいます。

まずは、3月末の化学オーケストラの本番(もうずいぶん昔のような感覚ですが)、敬愛するベートーヴェンの交響曲第1番、大好きなJ.シュトラウスの「南国のバラ」、「トリッチ、トラッチ・ポルカ」という贅沢なプログラムで、とても幸せな時間を頂きました。日本各地から集まって演奏する団体で、完全に全員揃うのは本番だけという厳しい条件の中ですが、皆さんの日頃の熱心な練習と、本番の集中力がしっかり実を結んだ本番になったと思います。

 4月は大阪での2度目の春ということで、去年行った「造幣局の桜の通り抜け」を越える花見をしたいと思い、吉野の千本桜に行ってきました。事前に本やインターネットで調べたら、道も舗装されていて車椅子でも楽にお花見ができるということだったので、なんとかなるさ・・と心積もりもなしに行きました。私が行った時は中千本が満開を迎えて数日経った日でした。吉野駅前から山上まで行くロープウェイは日本最古というだけあって、車椅子への対応が全くなく、地図上で見て徒歩で登ろうかと思っていた七曲坂は舗装も微妙な上にものすごい傾斜で、やむなくバスに乗って中腹まで一気に上がって下りながら桜を楽しむことにしました。しかし、私は山を甘く見ておりました・・・。下山しながらなら、登るよりずっと楽にお花見できると思っていたのですが、下るにしても想像を超える傾斜、しかも永遠と続くかのような道。自動車は通るし、たくさんの花見客。中千本から駅に戻る頃にはサポートしてくれた相方共々、へとへとになってしまいました。それでも、大阪に住んだからこそ、サポートがあるからこそ見ることができた吉野の桜。西行法師の昔から、日本一の桜の名所というだけあって、山ごと桜色に染まる景色は圧倒的でした。



この春は、趣味であるバードウォッチングも楽しむことができました。日野や立川から大阪市内に引っ越してきた当初は街中で見かける鳥が少ないと嘆いていたのに、今や大阪城公園に訪れる野鳥の種類の多さにはただただ驚くばかりです。3月のヒレンジャクに続き、4月にはオオルリ、キビタキ、コルリ、今月に入ってからサンコウチョウ!と中学生の時に図鑑で見て憧れていた鳥に次々と出会うことができました。5月末からは火の鳥とも言われる赤い鳥、アカショウビンも来ることがあるそうです。ほんとに奇跡のような都市公園だと思います。



今年は10月にコンサートを振らせていただく予定です。詳細が決定し次第、皆様にご案内させていただきます。

2015年3月のご挨拶

こんにちは。お蔭様で、私は今月11日に40歳を迎えました。お祝いメッセージを下さった皆様、ありがとうございます。



 この1年というもの、こんな自分が本当に40代を迎えて良いものか、自分の親や恩師、友人を思うと滑稽にすら思えてしまう我が身に、正直悶々としておりました。ですが、良いも悪いも、時間は当然淡々と過ぎていくもので、ついにこの日を迎えてしまいました。思えば、私は子供の頃、病気や手術等もあって「15歳天命説」を勝手に信じていた身でした。それがあっけなく15歳を超え、30も超え、今や40代に突入しました。本当に両親や相方、そして周囲の人々の支えがあったからこその40年であったと思います。しかも、幼い頃から精神的危機を救ってくれた愛する音楽を職業として活動することができている。3月11日という日は、あの日から、自分が命あること、健康であること、人間らしい生活をできていること全てが決して当たり前ではないことを思い出させてもらえる一日になりました。

  「果報者」ということばがあります。幸せ者という意味ですが、本来「果報」とは努力などの成「果」と、不摂生などの「報」いを合わせた言葉で、日頃の行いが大切だという戒めでもあります。(ここで宗教や前世に言及するつもりは全くありません)しかし、そういった言葉では片付けることのできない運命を背負った人を私たちはたくさん知っています。災害、事故、病気、悪意や狂気。ごく身近に理不尽が溢れていることを忘れてはならないと思うのです。その中で様々な悩みはあるにしても、今、こうして自分があることは、間違いなく幸せだと言えます。「不惑」という境地には程遠い未熟ものですが、幸福への感謝を忘れず、音楽や自分の活動を通して、自分の信じる使命をひとつひとつ、しっかり果たしていきたいと思います。

 堅い話になってしまったので、趣味の話をひとつ。昨年秋から愛鳥熱が俄かに再燃して、年明けからバードウォッチングにすっかりはまっています。早朝のすがすがしい空気、緑の中や川べりをゆっくり味わう時間はなんとも贅沢なものだと感じるようになりました。(正直、早起きは苦手で辛いんですが・・)この年になって、中学生時代、鳥の図鑑を見ては憧れていた鳥に出会う喜びは言葉では言い尽くせないものがあります。今日18日、大阪城公園でヒレンジャクにやっと出会えました!
なんという見事な冠羽!イカしてますよね!


 大阪に引っ越してくるまで、こんなに身近に憧れの鳥がいるなんて知りませんでした。野鳥観察は山奥や草原といった人里離れたところに行かなければできないものと勝手に思い込んでいました。家族旅行で郊外へ行った時に鳥を探しても空振りばかり。野鳥公園に行っても珍しい鳥には出会えずじまい。よっぽど難しいのだと思い込んでいました。もちろん、山奥のような場所にしかいない鳥もいます。しかし、ほとんどの場合、あまり山奥に行くと、逆に緑が深くて観察しづらい。渡 りの季節など鳥の行動ををきちんと知れば都市公園のほうがずっと容易に観察できるのだと教えてもらいました。(大阪城公園はさらに特別だとは思いますが) なんともったいない思い込みをしていたのだろうと今になって思います「身近にいる鳥なんて、スズメかハトかカラスくらいじゃないの?」という言葉を良く聞 きますが、ちょっと注意や興味を持って見ると、ヒヨドリにシジュウカラやメジロ、たくさんの表情豊かな鳥がいます。さらに興味を持てば持つほど、そこに無限の変化や楽しみが広がっている。バードウォッチングに行くと強く思うのです。興味を持つか持たないか。注意して見るか漫然と見るか。それだけのことで見える世界がまったく違って見えると。これは音楽にも、そして生活や学問のどんな分野にも言えることなんだろうと思います。ひとつひとつのフレーズをちゃん と歌っているか、一瞬一瞬の響きにきちんと耳を傾けているか。そこに新しい発見が無限にあるはずだと思います。より積極的に、より貪欲に、40歳からの人生を楽しんで生きたいと思っています。

 最後にコンサートのご案内です。3月28日(土)16時より、日本大学理工学部船橋キャンパスにて 「化学オーケストラ・スプリングコンサート」を指揮いたします。化学の業界で活躍される方々の集まったオーケストラで、日本化学会の主催する学会で演奏会を行います。学会に参加されている皆様、もしくはお近くの方、お時間のある方、入場無料ですので、ぜひ聞きにいらして下さい。

http://www.miyanoya.com/2015/03/20150328.html

化学オーケストラ スプリングコンサート2015

日時 平成27年3月28日(土)16:00-17:00
場所 日本大学理工学部船橋キャンパス(日本化学会第95春季年会S4会場)
曲目 J.シュトラウスⅡ/トリッチ・トラッチ・ポルカ 
J.シュトラウスⅡ/ワルツ「南国のばら」 
ベートーベン/交響曲第1番(全4楽章)
演奏 化学オーケストラ
指揮 宮野谷 義傑
入場 無料

2015年2月のご挨拶

 こんにちは。ついこの間2015年になったかと思ったらあっというまの1ヶ月。子供の頃、両親が月日が経つのが年々早くなるというのを聞いて「そんなこと不思議な事あるものか!」と思っていましたが。。。本当だったんですね。一日一日、気を引き締めていかねばなりません。


 先日、2月11日、初めて箕面大滝へ行ってまいりました。紅葉の頃は進めない位の人出でにぎわうとの事でしたが、冬の大滝はのんびりと楽しむことが出来ました。目的は今月も探鳥会!やっと憧れのルリビタキに出会うことが出来ました。(幸せの青い鳥!?)なんと自然のデザインは美しいことでしょうか!紅葉の天麩羅も頂きました、天麩羅のようにふわっとしてると思ったら・・・!!



ルリビタキ

2月7日(土)MFL管弦楽団の定期演奏会、そして2月9日(月)のバロックコンチェルトシリーズ、寒い中お越しくださった皆様、本当にありがとうございま した。改めて心より御礼申し上げます。1年のうち片手の指で足りるくらいの本番しか予定されていないのに、なぜか3日のうちに2回!?様々な事情により覚 悟の上でスケジュールを組んだのですが、想像以上にハードで、充実した日々となりました。

  MFL管弦楽団のコンサートは、初めてのオールフランスプログラムで、フォーレ、ビゼー、サン=サーンスを取り上げました。3人ともほとんど同時期の作曲家ですが、繊細なフォーレ、人間味溢れるビゼー、構成美を重んずるサン=サーンスと三者三様の個性、音楽への向き合い方が、作品に色濃く出ていて、マイナーな曲 が多かったにもかかわらず、楽しめたという声をたくさん頂く事ができました。オーケストラにとって一つのコンサートで2曲の交響曲に挑むということは実に 集中力がいることですが、皆さん最後までよく頑張ってくださったと思います。「オケのメンバーも、お客様も、今回演奏した曲が大好きになる」ことが指揮者 にとって大きな目標のひとつと思っております。そういった意味では今回のコンサートは成功だったと思います。

  フルートの藤田真頼さん、チェンバロの山縣万里さんをはじめ、素晴らしい演奏者の皆さんと臨んだ今回のバロックコンチェルトシリーズ。大変貴重な経験をさせ て頂きました。プログラムは有名なブランデンブルグ協奏曲に加え、ベルリン楽派の作曲家、エマヌエル・バッハ、ベンダの協奏曲作品を中心にしたもの。どち らの曲もめったに演奏される事のない音楽ですが、まっすぐに人の心をうつような情熱的で魅力溢れる音楽です。私は全てのフレーズが立体的にいきいきと歌わ れるよう、3日間のリハーサルでみっちりと音楽を構築することに努めました。初めてのホールで初めてのメンバーと、初めて演奏する音楽。自分の視野や感性 を広げてもらえた新鮮なチャレンジに溢れた演奏会でした。スタッフの皆様、演奏に携わった全ての皆様に改めて感謝申し上げます。

  音楽の歴史は、まさしく人の歴史です。現在過去未来、全ての人の存在に両親があるのと同じように、どんなの独創的な天才がいたとしても全てを突然生み出すと いったことはまずありえません。少々大きな話になってしまいますが、私は今を生きる人の使命は「受け取り(感じ)、理解し、人に伝える事」だと信じていま す。モンテヴェルディやバッハからバッハの息子の世代、そしてハイドンやベートーヴェンへ、それが巡ってサン=サーンスやフォーレに。音楽の歴史はまさに 連綿とその連続で成り立っていると思います。今、私達が何気に聴く音楽も、(クラシックに限らずすべてが)そうした過去の人の思いの集大成でなっているこ とを忘れてはならないと感じます。私はこの信念は音楽に関わらず全ての人に通ずる事だと思います。全ての人が体験を通して感じる事、そのことこそが財産で あると思います。自分の感覚、考え方だけが正しいとするのとは全く違います。人はそれぞれ違うからこそ、一人ひとりの感覚、意見に価値が生まれ、魅力にな るのだと思います。自分も、より多くの事を感じ、より多くを自分なりにしっかりと理解し、そして自信を持って多くの方に伝えられる、そういう人間になりたいと思います。

2015年1月のご挨拶

 かなり遅くなってしまいましたが、改めて、皆様、明けましておめでとうございます。年末は、東京、大阪でのクリスマスコンサート、昨年2度目の引っ越し(!?)などがあり、年明け早々1日起きた途端39度の熱を出す、どたばたの年末年始でした。12月、更新できなかったので、まずは去年を振り返りたいと思います。

 2014年を振り返って、まずは著名な指揮者がお亡くなりになった年でした。


アバドさん、マゼールさん、そして敬愛していたブリュッヘンさん。音楽や指揮の勉強を始めた頃、最も活躍していた方々で、たくさんの感動やインスピレーションを頂きました。どこかいつまでもその生き生きとした指揮姿をいつまでも見られるような錯覚をしてしまうのですが、もう二度と生で聴けないかと思うと残念でなりません。クラシック音楽界の方ではありませんが、やしきたかじんさんの死は、大阪の街に大きなショックであったことをまざまざと感じました。

 一方、昨年も多くの出会いに恵まれた一年でした。お世話になっているオケの方、手話や福祉関係の方々。数々のご支援やフォロー、励ましをいただいてなんとか2015年を迎えられたのだと実感しております。昨年2月15日の大雪の日の本番。助けてくださった方々の優しさが身に染みました。また昨年はなかなか演奏されない曲との出会いが多い年でした。メンデルスゾーンの交響曲第1番、サン=サーンスの2番、チャイコフスキーの2番、シューベルトの3番。初期の作品でもそのひと「らしさ」が満載です。想像をはるかに超える魅力に溢れた音楽ばかり。人も音楽も出会いは本当にありがたいものです。

 個人的にはお蔭さまで昨年、大阪生活2年目を迎えました。ようやく腰をすえて本格的に関西での生活を楽しむことが出来ました。まずは街歩き。大阪市内だけでなく、京都や奈良までも電車で1時間弱。飛鳥、平安、戦国、幕末、そして大正、昭和。教科書で覚えた歴史が壮大なスケールで現地で味わえるのは実に贅沢です。歴史上の出来事は決して偶然ではなく、地形や風土が大きく影響している事を知ることが出来ます。住宅街の何気ないお寺で、思いがけない歴史上の人物のお墓があったりします。実に奥が深いです。

 文楽、NGKや上方講談など、上方芸能と出会いも印象的でした。特に文楽は、浄瑠璃の口跡の良さ、メリハリや自在なテンポ感、人形の僅かな動きで表情が表現されるなど、研ぎ澄まされた芸術の凄みを感じる事ができました。小さい動きで多くを表現しなければならない指揮や、僅かなデュナーミクやアゴーギクが音楽に命を吹き込むこと通じるなど、多くのヒントを得ることが出来ました。竹本住太夫さんの引退公演は、朴訥としたなかに、深い情を感じさせる語りがとても印象的でした。

 関西の自然にも親しむことが出来た一年でした。大阪城に珍しい鳥が数々来る事を知り、いろいろな探鳥会に参加するようになりました。小学生の頃から野鳥が好きで、趣味「バードウォッチング」と履歴書に書いていたのですが、本格的に探鳥会に参加してからは楽しさ倍増!ついに日本「野鳥の会」のムクドリ会員になりました!オオルリ、ルリビタキ、サンコウチョウ!見たい鳥はまだまだたくさんいます!2015年、どんな鳥に出会えるか楽しみです。


   2015年、年賀状にも書きましたが、いよいよ3月で40歳を迎えます。親が40歳の頃、恩師が40歳の頃に比べて、なんと自分はまだまだ未熟だろうとつくづく感じます。(でも「何歳に見えます?」と質問して「30歳くらい?」と返ってくると喜ぶ自分もいます・・・)40歳を迎えられるのは偏に皆様のご支援、そしてご指導ご鞭撻のお蔭です。感謝の気持ちを忘れず、今年一年過ごそうと思います。そして、自分が指揮者として、一人の大人として、使命をしっかり果たせるよう、等身大の自分から目を背けず、なおかつチャレンジと自己改革の精神で、これまでより大胆に一歩一歩進んでまいりたいと思います。

 今年もどうぞ宜しくお願い致します。

バロック・コンチェルト・シリーズ

 
日時 2015年2月9日(月)19時開演
場所 東京都渋谷区 渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール
曲目 J.S.バッハ : ブランデンブルク協奏曲 第5番
F.ベンダ : フルート協奏曲
C.P.E.バッハ : チェンバロ協奏曲 ニ短調
J.クヴァンツ : トリオソナタ 他
出演 フルート : 藤田真頼
チェンバロ : 山縣万里
ヴァイオリン : 桜田悟
チェロ : 野津真亮
アンサンブル・バロック・ソノーロ
指揮 : 宮野谷義傑
チケット 全席自由 3,000円
学生・日本フルート協会・日本チェンバロ協会会員 2,500円
チケットを購入すると当日のライブ録音をMP3音源で特別価格でダウンロードできる特典が付きます。
http://www.concertport.com/artist/donation/id/42/did/3/
主催 アトリエソノーロ
03-3355-4038
fl.mayori@gmail.com
協賛 パールフルートギャラリー東京
後援 日本フルート協会 日本チェンバロ協会

私に個人的にご連絡いただければ2500円に割り引きになります。


MFL管弦楽団第19回定期演奏会

日時 2015年2月7日(土) 14:00開演(13:30開場)
場所 東京都府中市 府中の森芸術劇場 ウィーンホール
曲目 ガブリエル・フォーレ パヴァーヌ
ジョルジュ・ビゼー 交響曲 ハ長調
シャルル・カミーユ・サン=サーンス 交響曲第2番
開演前: プレコンサートお楽しみに
演奏 MFL管弦楽団
指揮 宮野谷 義傑
チケット 前売り900円/当日1000円
学生・障害者及び介助者 前売り450円/当日500円


詳細は MFL管弦楽団 まで




みんなが創る和と輪コンサート

和(わ)と輪(わ)コンサート~木製リコーダー&管弦楽団with 和心と煎茶~

ご好評をいただき、2回目のコンサートを開催します!テーマは音楽と和心の融合!! 煎茶と共に木製リコーダーの素朴な音色と、管弦楽団とのコラボレーションをお楽しみください。

日時 2015年2月22日(日) 14時~15時
場所 大阪府大阪市都島区 都島区民センターホール
演奏 小﨑 可奈子(アルトリコーダー愛好家)
福祉の管弦楽団「まごころ」
チケット 無料(当日、煎茶・お菓子代として100円頂戴します)
予定曲目 ♪リコーダーと「まごころ」のコラボレーション♪
・「さんぽ」となりのトトロ
・「もののけ姫」
・「カントリーロード」※手話コーラス付
♪「まごころ」♪
・「ソーラン節」
・「花は咲く」
・「Let it GO ~ありのままで」アナと雪の女王  など



http://www.orch-magokoro.com/cat/concert/20150222.html
http://danjo.osaka.jp/miyakojima/image/event/concert.pdf