明けましておめでとうございます。
生まれて初めてヨーロッパで正月を過ごしました。家の中にいても爆竹と花火の音がひっきりなしに鳴っていて、まる
で戦場のようです。外に出ると、道端では歩くすぐ脇で突然爆竹が鳴ったり、路上で打ち上げ花火をあげたり、大騒ぎです。かなり危険です。広場では年末の市
が立ち、たくさんの豚のぬいぐるみを売っていました。「え!?こっちでも猪年?」と一瞬思ったのですが、豚は新年のラッキーアイテムで、贈り物などにする
そうです。(他にもてんとう虫、四葉のクローバーなど)
年越しはお世話になっているウィーンフィルのチェロ奏者FさんとピアニストのUさん
ご夫妻のご自宅にお招き頂き、テラスから花火を見せていただきました。見渡せる限りあちこちから無数にあがる冬の花火はとても壮観でした。ラッキーアイテ
ムの「豚」の鼻を使ったお料理をいただきました。スライスしてあり、形が少々リアルでしたが、美味しくいただきました。
2006年年末はニューイヤーコンサートのリハーサルを見学させていただくことができました。毎年テレビで見ていたコンサートのリハを見ることができる
のは感無量でした。指揮はズービン・メータ氏。私はリハーサルを見るまで、彼の棒さばきはあまりに切れがよく、力強いので、ポルカやギャロップには向いて
いても、甘くやわらかいワルツの指揮にはあまり適さないのではないかと思っていました。しかし、リハーサルを見学して、考えは変わりました。やはり世界第
1級の指揮者、多彩な表情と絶妙のタイミングでオケから遊び心と陶酔の音色を引き出していきました。今回は新曲も多かったせいでしょうか、そうとう念入り
に何度も繰り返しリハーサルをしていました。ちなみに来年のニューイヤーコンサートの指揮はプレートル氏のようです。
やはり今年のヨーロッ
パの冬は暖冬のようで、現時点では東京の真冬とそう変わらないような感覚です。雪も1・2度降っただけでほとんど積もりませんでした。積雪は車椅子には大
敵なので本当に助かります。ただ1日だけマイナス5度になった日がありましたが、この日は寒かったです。車椅子をこぐ手のひらがすぐに冷えて痛くなる、だ
んだん感覚がなくなる・・。例年なら毎日こんな感じだと聞かされました。暖冬のまま今年の冬は終わって欲しいものです。
2月8日に広島でコ
ンサートがあるため、日本に帰ります。パレットアンサンブルは広島で活躍する演奏家の皆さんが集まって組織された団体です。今回は広島交響楽団のコンサー
トマスター、田野倉雅秋さんをソリストにお迎えしてヴィヴァルディの「春」を演奏するなど非常に聴き所満載です。広島の皆様、そして西日本の皆様、ぜひ聞
きにいらしてください!
今年は一層の飛躍の年にしたいと考えています。どうぞ、宜しくお願いいたします。