2003年9月のご挨拶

こんにちは。残暑が厳しい季節がやってまいりました。冷夏だったせいか、今年の残暑は一層身に応えるような気がします。早速風邪をひいてしまいました。

非常に個人的なことですが、先月末から私は失意の日々を過ごしていました。1年に1回しかない国家試験の2度目の挑戦が思うような出来にならなかったためで す(正式な結果はまだ出てはいませんが)。家族、友人、いろいろな人の声援や協力を得て、それに応えるべく自分なりに努力をしてきましたが、今年も足らな かったようです。8%前後の合格率とはいえ、私の知人は仕事をしながら一回で合格した試験に、私は会社勤めすらしていないのに・・。悔しいとも悲しいとも 分からない気分で、しばらくは何も考えたくない、何もしたくない・・いや、どうしたらいいか分からない、そんな一週間でした。ですが、敢えて、ここで申し 上げたいことは、こういうときこそ、何をするかで自分の価値が決まってくると私は思っています。失意のとき、逆境にあるとき、自分が何を選択するか、そこ で自分の方向性が決まると私は思っています。どうしたらいいか分からないときは、とりあえず目の前の一歩を踏み出そうと思います。そうすればきっと、自分 にふさわしい未来は向こうで待ってる。そう信じることにしています。私は、小学校の頃からベートーヴェンの「運命」が好きでした。リコーダーで旋律を最初 から最後まで、レコードと一緒に吹いていました。衝撃、絶望の第1楽章、悲しみの第2楽章、苦しみから栄光への第3,第4楽章。この曲には、小さいころか らたくさんの勇気をもらいました。(定番中の定番ですが、元気のないときはお勧めです。)負け犬の遠吠えと言われても仕方ないですが、順調でないからこ そ、困難であるからこそ、負け犬だからこそ、得られるものがあるとベートーヴェンは教えてくれました。耳の障害、神経質で偏屈な性格の彼は、無論負け犬な どではなく、人生の偉大な勝利者だと私は思います。

来年に向けて、もう一度勉強をスタートさせようと思っています。オーケストラもなかなか 軌道に乗ってきませんが、必ずコンサートは成功させてみせます。もちろん、自分ひとりの力ではなく、たくさんの人のお力添えや声援あってのものですが、誰 よりも自分が諦めてはこの先はないのですから。・・ということでこの場を借りての決意表明でした。