2013年9月のご挨拶

 やっとここ数日、日が暮れると涼しい風が心地よい季節になり、街路樹の上ではアオマツムシが賑やかに鳴きはじめ、いよいよ秋の足音が確かに感じられてまいりました。皆様はいかがお過ごしでしょうか?

 私は幸い、最近、東京でお仕事のご縁を頂き、8月、9月と毎週、東京-大阪間を深夜バスで往復しています。大阪駅からバスに乗り込み、ひと寝入りして起きれば実家から徒歩10分内のバス停に到着・・。偏にバスの運転手の方々の夜を徹した安全運転のお陰なのですが、まるで隣町のように近く感じています。距離は近く感じても、そこは関東と関西。一晩寝るだけで言葉のイントネーションはまるで違うというのはなかなかに面白い体験です。人の優しさや人情は、日本人として共通の部分もありますが、やはり関西はパワフルです。

 先日、大阪ドームで阪神ーヤクルト戦を観戦し、まさにその圧倒的なパワーを目の当たりにする経験をしました。私のホームページを長年ご覧の方はよくご存知のことと思いますが、私は小学生の時からのヤクルトファンです。毎年数回神宮球場で、ヤクルトを応援しております。大阪ドームは甲子園球場に続く阪神の本拠地、かなりの少数派であることは覚悟の上で乗り込みました。が・・これほどまでとは。。!!!球場一面の黄色!阪神の攻撃中の大迫力の阪神の応援歌に対し、ヤクルト攻撃中の静寂の中か細く聞こえる応援歌。ジェット風船の大迫力。ゲーム結果も私の心も圧倒されて帰って来ました。ヤクルトはホームの神宮球場でも相手球団のファンが多いことがしばしば。。相手の地元なら完全四面楚歌。四面楚歌のなかでも、自分の持てる力を最大に発揮し、ベストを尽くす(今年は最下位ではありますが・・)。私事ではありますが、ますます、ヤクルト選手に敬意を覚え、応援したい心境になりました。

 私は幸い、これまでご縁をいただいた楽団は、プロオケ、アマオケ問わず、日本、海外問わずとても協力的なところばかりでしたので、指揮者として「四面楚歌」を体験してはおりません。ですが、その環境に甘えることなく、常にベストを尽くせるように心強くしていきたいと思います。