2008年3月のご挨拶

MFL管弦楽団演奏会の写真
こんにちは。最近は日に日に暖かくなっていく実感が嬉しい季節ですね。春が来ると本当に四季のある国に生まれてよかったと思えます。確かに冬の寒さは苦手ですが、辛さを突き抜けたところに喜びがあるのだと、改めて実感します。
(花粉症の方はご愁傷様です・・明日は我が身かもしれませんが)

大変遅ればせながら、2月10日のMFL管弦楽団にご来場下さった皆様、ありがとうございました。前日がすごい雪で寂しいコンサートになりはしないか心配 だったのですが、当日はMFL史上初のお客様300人超。ピアニストの久元先生のエネルギー、団員一人一人のエネルギー、そしてお客様の大きなエネルギー が一つになって、ベートーヴェンの爆発的エネルギーに相応しい熱いコンサートになりました。ご来場、本当にありがとうございました。

さて、 私事で恐縮ですが、今月33歳になります。去年、ウィーンで迎えた誕生日から1年。ウィーンでの極上の音楽体験、勉強上の挑戦と挫折の繰り返し、ラジオへ の挑戦、コンサートの成功と波乱に満ちながらも、なかなか充実した32歳の1年でした。(おなかの肉もいよいよ充実して大変なことになっています。)

33 歳の1年、著名な占い師の方によると「おとなしく嵐が過ぎ去るのを待つべき」1年らしいのです。でも、そんな悠長なことは言っていられる身分ではないこと は自覚しています。ついてない人生も今にはじまったことではありません。(といいつつ、久しぶりにコンサートの予定が全く決まってない状態で少々不安です が・・お仕事募集中です)

年明けに表明した今年の抱負「地道に、謙虚に音楽に指揮に取り組む」に向けて、来月4月から東京音楽大学の大学院 指揮研究生として、久しぶりに学生に戻って2年間、勉強する機会を得ることが出来ました。久しぶりの受験勉強、入試、むちゃくちゃ緊張しました。既に何度 かレッスンの様子を見学させていただいたのですが、素晴らしい教授・講師陣が一丸となり、そして真剣な学生が互いに切磋琢磨しあい、そして先生と学生の同 じ目標に向かってタッグを組む素晴らしい学びの環境でありました。そこで自分も学ぶことができることが非常に嬉しく、今から楽しみです。この歳で学生をや る以上、最後のチャンスと思って、謙虚に、好き嫌い、得意不得意を問わず、すべてを貪欲に吸収していく覚悟をもってのぞんでいきたいと思います。

「音楽家は一生勉強」とよく言われます。多くの作曲家が魂を込めて作った名曲が星の数ほどあり、そしてその曲をより美しく、より深く音楽にすることが仕事である以上、勉強すること、悩んで悩みぬいて試行錯誤し続けることは、天才でもない限り、ある意味当然なのだと思います。ただ勉強することは机上の空論ではな く、常に演奏と直結していなくてはと思います。実践である音楽活動と、その土台作りとなる勉強。平行してどちらも妥協なく取り組んでいきたいと思います。