2005年3月のご挨拶

こんにちは。三月になって、寒さも和らぎ、日差しも暖かくなってきました。と同時に、マスクをして いる人がだんだん増えてきて、いよいよ春を感じます。今年は立体型マスクが流通してきて、30倍の花粉量ということもあり、物々しさを感じます。かくいう 私も、先月のMFL管弦楽団のコンサートが終わった次の日から体調を崩してしまいました。(ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。ぜひぜ ひご感想をお聞かせください。)日に日に涙目、鼻水、頭痛と花粉症の症状が出てきて、ついに今年こそ「花粉症デビュー」かと思ったのですが、ここ数日回復 してきて、ほっとしています。こんなに毎年、多くの人が苦しむことが分かっているのなら、人がマスクするのではなく、日本全国の杉にマスクのようなものを かぶせるべきだと思うのは私だけでしょうか?

私事で恐縮ですが、(もともと私事のホームページではありますが)今月11日を持ちまして、私 は30歳になりました。子供の頃、なんとなく自分は長生きは出来なかろうと信じ、あまり遠い将来を考えず、その時その時、一年一年をなんとか切り抜けてき た自分が、積み重ねて30 年も生きてこられたこと、このことに改めて感謝をしたいと思います。自分を産み、全身全霊で育ててくれた両親、見守り支えてくれた親戚、友人、先生、お医 者さん、そして日常の中でさりげない優しさを下さった名前も知らない多くの方々。その全てがあればこその30年だったと思います。本当に幸せで恵まれてい た30年であったと思います。
30年を振り返ってみて、素晴らしい人と巡り合えたのと同様に、素晴らしい音楽にも巡り合えた自分の運命に感 謝をしています。聞いていた頃は心の支えになった音楽、癒しになる音楽でしたし、演奏するようになると、さらにコミュニケーションや美しいものへのこだわ り、自分の精神探求をももたらしてくれた音楽。新しい音楽との出会い、今まで聞きなれた音楽の新しい一面の発見。音楽は常に、自分を新しい世界へ連れて 行ってくれるように思います。

30年が自分の人生の半生だとしたら、後半は恩返しの半生にしなければならないと思います。素晴らしい人と出 会い、多くの力をもらってきました。壮大で深遠な音楽に出会い、安らぎと勇気、生きがいを見つけることが出来ました。そろそろ自分が多くの人たちに希望を 持っていただける存在にならなくてはと思うのですが、あまりの自分の未熟さ、浅さ、小ささに、ただただ不甲斐なさを感じるばかりです。今の自分にはあまり に大げさですが、それでも一歩ずつ、自分のレヴェルアップ、キャリアアップをはかり、自己満足でなく、オーケストラのメンバー、そしてお客様に深い感動を 持っていただけるよう、なにかしらの希望を感じていただける存在になれるよう、積極的に、勇気を持って、自分を開拓していこうと思います。