2016年3月のご挨拶

こんにちは。異常なほど暖かかった冬も終わり、そのまま春を迎えるのかと思いきや、寒暖差の激しい日が続いていて身の周りでは風邪がはやっているようですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?「三寒四温」昔の人はよく言ったものだと思います。 それでも街を歩くと、梅や沈丁花、こぶしの花が咲き、蝶が飛び始め、春の訪れを色彩や香りで感じられるようになってきました。東京23区内ではなかなか聞くことのできないウグイスの囀りも、こちら大阪では市内の公園で聴くことができます。春はもうすぐそこまで来ていると教えてくれているようです。

2月27日に府中市芸術の森文化センターウィーンホールで行われたMFL管弦楽団の定期演奏会はお蔭様で無事終了し、皆様にご好評をいただきました。メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」は自分にとってとても大切な音楽の一つです。流れを維持しながらも一瞬一瞬で微妙に移ろう切ない表情、優しいニュアンスを大切にしたいと思い、半年練習を進めてまいりました。自分にとって13年ぶり2度目の挑戦、メンデルスゾーンが亡くなった年をはるかに越えてしまいましたが、彼の達した知性的かつ人間味溢れるその境地に少しでも近づきたいという憧れがいっそう強くなりました。ご来場下さった皆様、お力添えを下さったエキストラの皆様、ありがとうございました。




お蔭様で、今月11日に41歳を無事迎えました。フェイスブック等でたくさんのお祝いメッセージを頂きました。ありがとうございます。今年は自分に誕生日プレゼント!ということで、天橋立に日帰りで行ってまいりました。(関西在住ならでは!)中学生のとき、百人一首大会があって、スポーツではかっこいいところを見せることができない自分ははりきって全部覚えたことがありました。その中で、和泉式部の娘、小式部内侍の詠んだ「大江山 いく野の道の 遠ければ  まだふみもみず 天の橋立」という一首は遠い地を憧れる気持ちが伝わってきて妙に心に残り(歌の主題は別にあるのですが)、いつかは訪ねてみたいと思っていました。宮城の松島、広島の宮島は以前訪れたことがあるので、自分にとって「まだふみもみず」最後の日本三景、その景色の雄大さは想像をはるかに超えて見事なものでした。天橋立駅から海上を歩くかのような天橋立の松林の砂洲を3kmほど進み、ケーブルカーに乗って笠松公園へ。(ケーブルカーは車椅子への対応もばっちりで、迅速かつ丁寧な対応をして頂きました!車椅子の方でも安心して観光できます!)



時の流れがゆるやかになったように感じられる穏やかな風景。阿蘇海の美しく静かな水面。その中をまっすぐに伸びる松林の深い緑。えもいわれぬ静かで豊かな風景をいつまでも眺めていたいと思いました。日常のささいなことやエゴにとらわれてしまう自分の心、その穏やかさも広さもかくありたいとしみじみ思いました。平安の御世から訪れた数多くの文人と、1000年の悠久のときを超えて感動を共有していることを実感しました。帰りは観光船に乗って海上から天橋立を満喫!(観光船もちゃんとバリアフリー!)その日は朝から温泉(ホテル北野屋の貸切温泉もバリアフリー!)、昼食はズワイカニも堪能し、心に残る贅沢な至福の一日となりました。(車椅子の方の観光はホントお勧めです!)



今月も最後にコンサートのご案内をさせていただきます。3月26日(土)16-17時、同志社大学京田辺キャンパス恵道館2階201教室にて、化学オーケストラの皆さんと演奏会をいたします。今回は、J.シュトラウス2世のワルツ「ウィーン気質」やワルトトイフェルの「女学生」などの明るく心が躍る音楽が目白押しの楽しいプログラムです。オケのメンバー、そして会場の皆さんと一つになって音楽を楽しみたいと思っています。関西圏内の方、ぜひご来場下さい!