MFL管弦楽団第17回定期演奏会

MFL管弦楽団第17回定期演奏会

日時: 2014年2月15日(土) 14:00開演(13:30開場)
場所: 府中の森芸術劇場ウィーンホール
曲目: モーツァルト 劇場支配人 序曲
    ショパン ピアノ協奏曲第1番
    シューベルト 交響曲第3番
指揮: 宮野谷義傑
ピアノ: 金平泰介
チケット: 前売り900円/当日1000円
      学生・障害者及び介助者 前売り450円/当日500円

2014年2月のご挨拶

東京も大阪も随分寒い日が続いておりますが、皆さんお元気ですか?先日の大雪の日はその日の朝に東京に到着したのですが、着いた時にはもう一面の雪景色、仕事も延期になり散々でした。昨年末に松江に旅行したときも物凄い雪でしたが、雪質が違うんですね。。松江の雪は粉雪だったので車椅子が雪を掻き分け進むことが出来たんですが、東京の雪は、すぐに溶けてべちゃべちゃになってしまうからでしょうか。。前輪が埋まって、まったく動けなくなってしまいます。雪は本当に車椅子の大敵です。。



まずは、もう目前に迫った2月15日(土)にMFL管弦楽団の定期演奏会のご案内をさせていただきます。14時から府中の森芸術劇場ウィーンホールで行われます。今回は素晴らしいピアニスト、金平さんのご協力を得て、ショパンのピアノ協奏曲第1番を演奏いたします。力強い情熱溢れる演奏になると思います。シューベルトの交響曲第3番も若々しい颯爽とした名曲です。お楽しみいただければ幸いです。12日のニュースによると今週末もなんと雪!!?非常にさみしいコンサートになりかねないので、皆様のご来場をお待ちしております!

今月は、コンサートのご案内のためにも、早く更新しなくてはならなかったのですが、なかなか衝撃的なニュースが続き、どうしても思いが言葉になりませんでした。先月末に、現在の指揮の世界でもっとも自由にオケを歌わすことができた名指揮者、アバドさんがお亡くなりになり、とても寂しい思いでいっぱいになりました。癌から回復されて、音楽にいよいよ凄味が増してきて、去年の来日時にはぜひとももう一度生で聴きたいとチケットを確保しておりました。なんとも残念でなりません。今月は名匠アルブレヒトさんも亡くなられました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

そこに追い打ちをかけるように、佐村河内氏のなんともやるせない、悲しい事件が報道されました。音楽の世界で生きている身として、そして、障害を持つ者として、なにもコメントしないわけにもいかないと思ったのですが、あまりに思いが整理できず、今に至ってしまいました。

街中で坂道など、手伝ってくださった方にお礼を申し上げると、「お互い様だから」とおっしゃってくださることがあります。実際には助けて頂いているのは私ばかりでお互い様ではないはずですが、恐縮している私を察して、さらにお気遣い下さる本当に温かい言葉だと思います。時にはご自身が急いでるにもかかわらず、手を差し伸べてくださる方もいらっしゃいます。その方の前で、自分が突\\然歩き出したら、助けてくださった方はきっと大きなショックを受けるに違いありません。周囲の方の温かい気持ちというのは、本当に文字通り「有り難い」ことです。その場が助かるというだけでなく、生きる勇気に直結するものです。苦難を乗り越えて音楽を作っている彼を応援したいと積極的に彼の作品を取り上げ演奏した人、被災地の方、自らが病気にもかかわらず応援活動された温かい方々の心が裏切られる結果になってしまったことが悲しくてなりません。

私は、人が音楽を作り、人が音楽を演奏する以上、その人の人間性が音楽に反映されると信じています。その人の生き様や信念は少なからず、その人の作品や演奏に影響を与えると思っております。あらかじめ申し上げますが、障害の有無が、特別に芸術的価値に影響が与えるとは少しも思っておりません。なぜならどんな人間も生きていく以上、様々な悲しみや悩み、苦難と向き合わなくてはならないからです。大切な事は、その人が困難の中でどう音楽と向き合ったかなのです。その結晶が作品であるからこそ、一つ一つの音楽は、個性を持ち、その輝きを失わないのだと考えています。ですが、昨今、音楽だけでなく、芸術や文芸の世界で、ゴーストライターは実は暗黙の了解であることだといいます。芸術は、その人が時を超えて多くの人の心へ贈る手紙のようなものだと思っています。受け取った手紙が実は代筆だったというくらい、その作品から感動を得た人にとっては、ゴーストの存在はやはり裏切られた感はぬぐえないと思います。芸術に携わる人間として、受け止めてくれる人の心を裏切ることのないよう、心がけてまいりたいと思います。

最後に、先月末、上方文楽の桐竹紋臣さんの実演に触れる機会がありました。表情の変わらないはずの人形が、ほんの少しの仕草の積み重ねによって、美しくも豊かに感情表現される。いつのまにか人形が生身の人間を超えるかのように、見る人に切々と共感を呼び起こす。足遣い、左手遣いの人の阿吽の呼吸のすさまじさ。人形遣いの方の恐ろしいほどの繊細な芸に、自然と涙があふれてまいりました。人の心を打つ芸術とは、本当に奥が深く、生半可なものではないことをまざまざと思い知らされました。

今後とも気が遠くなるほどの長い道のりですが、それでも自分の道を焦らず一歩ずつでも歩んでまいりたいと思います。

2014年 新年のご挨拶

皆様、明けましておめでとうございます。お正月はいかがお過ごしでしょうか?私は初めて、大阪で新年を迎えることになりました。幼稚園にあがる前から東京育ち。去年の今頃は東京都日野市におり、まさか関西で次の年越しを迎えるとは夢にも思いませんでした。ですが、新天地での新年は、自分の知らなかった新鮮な世界が開かれるようで、2014年の自分にわくわくした気持ちでおります。
除夜の鐘を齢延寺の鐘桜門で撞いて、新年のお屠蘇を聖徳太子さんのお寺、四天王寺でいただいてまいりました。関西ならではの歴史の深さ、風情を味わうことができました。

 2013年の年末には、念願だった出雲大社に行ってまいりました。東京からだとかなり遠いイメージでしたが、大阪からならそんなに遠くないかも!?ということで例の如く、JRの深夜バスで向かいました。
早朝に出雲大社に到着し、まだ参拝の方がほとんどいない静寂の中、神聖な気持ちでおまいりすることが出来ました。次の日から雨や雹、大雪に見舞われ大変でしたが、出雲大社にいる間は不思議と静かな天候で助かりました。 出雲大社は「縁結び」で有名ですが、自分はこの「縁」にとても恵まれた人生を送っていると常々感じているので、まずは感謝の気持ちをこめてお参りしてきました。

  自分の「今」は、本当に多くの方との出会いとご好意によって支えられてこそ、迎えられた瞬間だとことあるごとに実感しています。両親が出会い、自分が誕生したこと、交通事故にあって生き延びたこと、音楽に出会い、指揮を志したこと。そして大切な人との出会い。ひとつひとつが今の人生に欠かせない奇跡の「縁」のつながりのように思います。そして、昨年は、たくさんの新しい音楽、新しいオーケストラの皆様との出会いがありました。ゆっくりと、でも、加速度的に、自分の世界がまた一つ広がったようなそんな一年だったと思います。

ひとつひとつのご縁に感謝を忘れず、人の「心」を大切にしながら、2014年も一歩ずつ精進してまいりたいと思います。

本年もどうぞ宜しくお願い致します。

2013年12月のご挨拶

2013年もあっという間に歳の瀬が迫って参りました。皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

師走の忙しさというのは20代の頃まであまり実感がなかったのですが(会社勤めしてる時期さえ・・)、このところ、歳を重ねるにつれ感じるようになってきました。日本人指揮者にとって12月の忙しさといえば「第九」ですが、まだまだ駆け出しの自分は第九ではなく、例年クリスマスコンサートを多くの方や団体のボランティアでのご協力を得て、障害者・障害児の施設等でさせて頂いています。

私は常々、「音楽」はもっと、必要としている人に届きやすくてもいいのではないかと思っています。音楽は、ストレスに疲れた心を癒し、人を笑顔にし、身体をも元気にしうるものだと思っています。誰もがストレスを抱えてるには違いないのですが、身体や心に障害を負って自由を奪われ、他に発散する手段のない方々にこそ、「音楽」は必要であると思います。

一方で、クラシック音楽は、「静かに聴く音楽」であるゆえに、障害が重く、どうしても声や音を発してしまう障害の方にとっては、生演奏は遠い存在になりがちです。最近、12月9日(障害者の日)など、どんな障害の方でも聴いて頂けるような素晴らしいコンサートが企画されるようになってきました。それでも、生演奏に触れる機会は健常者とは比べようもありません。

12月8日に多摩障害者スポーツセンターで20分強というごくわずかの時間でありましたが、利用者の皆さんと音楽を楽しむことの出来る時間をいただきました。弦楽の調べと一緒にクリスマスソングを歌う、リズムに合わせて鈴を鳴らす、身体を思いっきり動かす・・。終演後に多くの方から、いろんな世代の方から楽しかった、気持ちよかったと反響をいただきました。

今月はもう一回、クリスマスコンサートの機会をいただいています。精一杯頑張ろうと思います。

12月はもう一つ、オーケストラトウキョウとベートーヴェンの交響曲第2番とホルストのセントポール組曲の録音がありました。特に交響曲第2番はベートーヴェンが耳の疾患にけっして屈しないという決意の漲った素晴らしい音楽で、自分にとって「運命」と同じくらい大切な音楽です。


 今回も、オケの皆さんが、大変素晴らしい技術と集中力で支えてくださりました。仕上がりが楽しみです。

2013年、大阪への引越など、個人的には波乱万丈の一年でありました。と同時に、ベートーヴェンの交響曲の録音、そして多くのオーケストラの方々との出会いがあり、刺激と充実感のある一年にもなりました。偏に、支えてくださる皆様のお陰です。心より感謝を申し上げます。

新年を大阪で迎えるのは初めての経験です。2014年が、自分にとっても、そしてこれを読んでくださった皆様にとっても素晴らしい一年になりますように!