福祉教育活動

教室で生徒さんたちの前で講話をする様子

2012年1月20日、初めて小学校での福祉教育に携わりました。私が車椅子になった経緯や車椅子での生活の様子、車椅子体験で感じてほしいことなどを車椅子体験の前後に10分程度お話ししただけでしたが、日野市立東光寺小学校の生徒さんたちは、皆さんとてもまっすぐ、素直に聞いてくださいました。相手の気持ちになろうとすることの大切さなどお伝えしたいことをきっちりとつかんでくださっていて、とても感動したことを覚えています。

それまで出身小学校などで音楽活動での講演などをしたことはありましたが、音楽以外の「車椅子ユーザーである」という自分のアイデンティティを再確認することになりました。中学校の担任のK先生が、「宮野谷君だからできること、やるべきことがきっとある」と仰ってくださったことの一つがこれだと、自分の使命感を強く感じることができました。未来を担う子どもたちの心に少しでも勇気や希望を残せたら、こんなに素晴らしい時間はないと思っております。

ご依頼くださった日野市社会福祉協議会ボランティアセンターの宮崎さんとの出会いは偶然で、しかも知人の勘違いからの生まれたものではありましたが、その出会いに大変感謝しています。

あれから20年以上経ち、活動範囲はとても広がっています。地域では、日野市の他、国立市、大阪市、神戸市。対象団体は、小学校、中学校、高等学校以外に、企業や地域コミュニティ等での活動もさせていただいています。時間は、30分程度から2時間に及ぶ講演もさせていただいております。

次代を担う子どもたちへ福祉教育を通して、人と人のコミュニケーションや、他の人の立場を思いやる心の大切さをお話しできる機会を得られたことは大変嬉しいことです。しかも、子どもたちから教えられることも多く、自分の少ない知識を身をもって知り、福祉の勉強も始めるきっかけにもなりました。

今まで福祉教育での活動はホームページに掲載してきませんでしたが、皆様にもこの活動を知っていただきたく、これからは掲載可能なものは掲載していきます。どうか宜しくお願い致します。

2022年12月13日
宮野谷 義傑