2008年4月のご挨拶

ヤクルトスワローズの試合の写真
こんにちは。まだまだ朝晩冷えますが、早くも桜が満開になりました。皆さんはお花見とか楽しまれましたか?私はこの数週間、まったくついていない日 が続いています。先月の誕生日の前後1週間は、突然肩や首が痛くなり、日に日にひどくなりまったく動かせなくなったり、それがやっと治ったかと思うと、こ こ数日、今度は謎の発疹が手足に無数に出て、どんどん広がって、かゆさに悩まされています。季節の変わり目のせいでしょうか。病院にいっても原因不明で、 なんだか鬱々とした散々な春を過ごしています。

春といえば、プロ野球の季節が始まりました。私が小学生の時から応援している我らがヤクルトスワローズ、去年は最下位に低迷してしまいましたが、今年は開幕から絶好調で幸先の良いスタートを切っています。

私はいわゆる「弱い」けれど「強くありたい」というチームが好きです。パリーグで言えば楽天、相撲で言えば舞の海です。私がヤクルトファンになった小学校4 年生の頃、スワローズは2年連続最下位でした。テレビの巨人戦で見る当時のヤクルトは本当に弱く、個々の選手は精一杯やってるのに負けてばかり。まさに負 けっぱなしなのにでも、悲壮感はあまりなく、明るさや若さが印象に残るチーム。いらいらもするけれど、どうしても応援したくなる。一つでも勝ったらものす ごく嬉しくて、気づいたらヤクルトファンになっていました。

去年最下位だったのに、ヤクルトのエースと4番が去年優勝した某球団に移籍し、 いよいよ厳しい状況に追い込まれたスワローズ。前評判はどの解説者も厳しい評価でした。まだ始まったばかりですが、それでも若手の活躍や足の速い選手の活 躍で躍進しています。もともと判官びいきではじまったスワローズファンとしては、野村監督の時以来の痛快なシーズンになりそうです。

私は、 ヤクルトを応援しながら、自分のハンデを実感したり、壁にぶつかったりする自分を重ねて、自分にエールを送っているような感じがしています。長年ヤクルト を応援して学んだことでもあるのですが、私は、弱者が強いものと対等に渡りあえるようになるために、大切なことが3つ、あると思っています。
  1. 『自分が弱者である現実を認め、背伸びをせず、謙虚に学び続けること』
  2. 『自由な発想で、自分の強み、良いところを最大限生かすこと』
  3. 『動機を強く持って、なにがあっても諦めず、誰よりも長く、経験を積み重ねること』
スワローズの今シーズンの躍進を応援しつつ、自分も指揮者として勉強や経験を積み重ねて、一層自分を磨いて飛躍していきたいと思っています。

2008年3月のご挨拶

MFL管弦楽団演奏会の写真
こんにちは。最近は日に日に暖かくなっていく実感が嬉しい季節ですね。春が来ると本当に四季のある国に生まれてよかったと思えます。確かに冬の寒さは苦手ですが、辛さを突き抜けたところに喜びがあるのだと、改めて実感します。
(花粉症の方はご愁傷様です・・明日は我が身かもしれませんが)

大変遅ればせながら、2月10日のMFL管弦楽団にご来場下さった皆様、ありがとうございました。前日がすごい雪で寂しいコンサートになりはしないか心配 だったのですが、当日はMFL史上初のお客様300人超。ピアニストの久元先生のエネルギー、団員一人一人のエネルギー、そしてお客様の大きなエネルギー が一つになって、ベートーヴェンの爆発的エネルギーに相応しい熱いコンサートになりました。ご来場、本当にありがとうございました。

さて、 私事で恐縮ですが、今月33歳になります。去年、ウィーンで迎えた誕生日から1年。ウィーンでの極上の音楽体験、勉強上の挑戦と挫折の繰り返し、ラジオへ の挑戦、コンサートの成功と波乱に満ちながらも、なかなか充実した32歳の1年でした。(おなかの肉もいよいよ充実して大変なことになっています。)

33 歳の1年、著名な占い師の方によると「おとなしく嵐が過ぎ去るのを待つべき」1年らしいのです。でも、そんな悠長なことは言っていられる身分ではないこと は自覚しています。ついてない人生も今にはじまったことではありません。(といいつつ、久しぶりにコンサートの予定が全く決まってない状態で少々不安です が・・お仕事募集中です)

年明けに表明した今年の抱負「地道に、謙虚に音楽に指揮に取り組む」に向けて、来月4月から東京音楽大学の大学院 指揮研究生として、久しぶりに学生に戻って2年間、勉強する機会を得ることが出来ました。久しぶりの受験勉強、入試、むちゃくちゃ緊張しました。既に何度 かレッスンの様子を見学させていただいたのですが、素晴らしい教授・講師陣が一丸となり、そして真剣な学生が互いに切磋琢磨しあい、そして先生と学生の同 じ目標に向かってタッグを組む素晴らしい学びの環境でありました。そこで自分も学ぶことができることが非常に嬉しく、今から楽しみです。この歳で学生をや る以上、最後のチャンスと思って、謙虚に、好き嫌い、得意不得意を問わず、すべてを貪欲に吸収していく覚悟をもってのぞんでいきたいと思います。

「音楽家は一生勉強」とよく言われます。多くの作曲家が魂を込めて作った名曲が星の数ほどあり、そしてその曲をより美しく、より深く音楽にすることが仕事である以上、勉強すること、悩んで悩みぬいて試行錯誤し続けることは、天才でもない限り、ある意味当然なのだと思います。ただ勉強することは机上の空論ではな く、常に演奏と直結していなくてはと思います。実践である音楽活動と、その土台作りとなる勉強。平行してどちらも妥協なく取り組んでいきたいと思います。

ピティナ・ピアノコンペティション 入賞者記念コンサート

日時2008年2月11日(月・祝) 18:30開演
会場立川市市民会館(アミューたちかわ) 大ホール
演奏立川管弦楽団
ピアノ独奏関本 昌平・コンペティション入賞者
指揮古谷 誠一
演奏曲目
  1. モーツァルト/ピアノ協奏曲第21番ハ長調KV.467(全楽章)
  2. モーツァルト/ピアノ協奏曲第23番イ長調KV.488(第1楽章)
  3. チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23
チケット3,500(全席自由)

MFL管弦楽団 第7回定期演奏会

日時2008年2月10日(日)14:00開演
会場三鷹市芸術文化センター 風のホール
演奏MFL管弦楽団
ピアノ独奏久元 祐子
指揮宮野谷 義傑
演奏曲目
  1. ベートーヴェン/コリオラン序曲
  2. ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
  3. ベートーヴェン/交響曲第7番
チケット一般 前売:800円 当日:1,000円
学生・障がい者及び介助者 前売:400円 当日:500円


約 一年半ぶりのMFL管弦楽団の指揮、久しぶりの実践ということで、試行錯誤を重ねながらのリハーサルでした。リハーサルの期間も約4ヶ月、ベートーヴェン の大曲が3曲という「挑戦」とも言うべきプログラム、そしてヴィオラ、ファゴットに正規団員がいないという厳しい状況の中、ピアノ独奏していただいた久元 先生のご協力の下、みんなで一丸となって迎えた本番でした。

雪の日の翌日にもかかわらず300人を越えるお客様にご来場いただき、非常に熱 のこもったコンサートになりました。私も最後の最後まで体力の最後まで音楽に注ぎ込むような演奏をすることができました。オーケストラとしても確実に進歩 していることを実感できるコンサートでもありました。MFLの演奏に興味のある方、ぜひご参加ください!