MFL管弦楽団 第5回定期演奏会「貴方がいたから」

日時2006年3月21日(祝)
場所三鷹市芸術文化センター 風のホール
チェロソロ黒川正三(東京フィル 首席チェロ奏者)
指揮宮野谷 義傑
演奏曲
  1. ベートーヴェン 『エグモント』序曲
  2. ドヴォルザーク チェロ協奏曲ロ短調 作品104
  3. ブラームス 交響曲第1番ハ短調 作品68

人間、誰でも自分の人生を振り返ったとき、「あの人がいたから、今の自分があるんだ」と思える人がいると思います。今回はブラームスにとってのベートーヴェ ンの存在、ドヴォルザークにとってのブラームスの存在に特に光を当てながらコンサートを進行いたしました。どんな曲にも、作曲に当たって、いろいろな人の 想いがこもってるということが大きなテーマです。

コンサートぎりぎりまで、ソリストの東フィルの黒川先生やトレーナーのN響OBの渡部先生 のご助力をいただき、なんとか本番にまで持ってこれたという感じです。ブラ1の最後、崩れてしまったことは、やはり全員そろっての練習が少ないことが原因 だと思います。定着メンバーの増員が今後の大きな課題となりそうです。私は留学でこのオーケストラを離れますが、より一層のMFLの発展を願ってやみませ ん。

2006年3月のご挨拶

こんにちは。三寒四温の季節がやってきました。暖かかったり、寒かったりと毎日めまぐるしく変わっ てますが、皆さん体調はいかがでしょうか?私は、日々の忙しさのお陰でしょうか、結構元気にしております。去年は花粉症デビューかと思われた時期もあった のですが、幸い今のところ正式デビューは免れているようです。

私事ですが、今月11日で31歳を迎えます。学生の頃、想像していた自分の 31歳の姿とは残念ながらいろんな意味でかけ離れているなと正直思います。31歳というのはもっといろいろな意味で大人で、思慮深くて、知識が広くて、自 制的で、感情が安定した人間だと思っていたのですが、実際自分がなってみると、子供の延長線上に大人があるという感じです。記憶力や思考能力が鈍くなり、 ずるいとこだけ大人になってしまった、そんな感さえあって、自らが残念な気がすることもあります。

自分を弁護するわけではありませんが、現状に満足しているわけではないことが唯一の救いなのだと思います。20歳から大人という区切りはあくまで社会一般が決めたことです。満足をしない限り人間 は死ぬまで、七転び八起きしてでも、(七転八倒では困りますが)、自己を改革し、一歩ずつでも成長できる、そう思います。30代を迎えた今でも、実現した い夢があります。自分に情けなさを感じ、非力さを感じたときでも、決してあきらめないことが大切。そう言い聞かせて31 歳の一年も前向きに頑張っていこうと思います。家族、友人、恩師、いろんな人の思いや優しさのお蔭で無事、31歳を迎えることができたのですから。
今 月21日、私が指揮をしておりますMFL管弦楽団の第5回定期演奏会が、三鷹市芸術文化センター、風のホールで催されます。今回は「貴方がいたか ら・・・」と題し、音楽の背後に隠された人間関係をご紹介したいと思います。芸術家同士の支えあい、愛する人の存在、作曲背景をご紹介しながら、音楽を通 して作曲家の人柄を感じていただける、そんな場になれば幸いです。そして、今、自分があるのは「貴方がいたから」、そんな人のことを思い出して、明日の活 力につながればと思っています。

演奏する人にとっても、聴いて下さる人にとっても、心に残るひとときにしたいと思います。お時間のある方はぜひ、いらしてください!

2006年2月のご挨拶

こんにちは。2月はコンサート準備で忙しく、ついに更新ができませんでした。毎月ホームページで私の消息を確認して下さっている方々、ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。

1月に博多に行ったばかりでしたが、2月はコンサートの企画打ち合わせのために、広島へ行きました。博多のからの帰りは「青春十八切符」でしたので、途中下 車した広島からでも丸一日以上かかりましたが、今回は往復新幹線。片道4時間、今更ながら新幹線の速さには驚かされます。(飛行機のほうが速いのですが、あまり得意ではありません。。そう、のだめカンタービレの某誰かさんのように。別に辛い過去とかないですけどね。。)

広島では「もみじ作業所」というところに伺ってきました。今まで大変不勉強で、作業所という場所を訪れるのは初めてのことでした。私よりずっと障害の重い方々が、おひとりおひ とりの持てる力を最大限生かして、一生懸命に仕事に取り組み、自立していらっしゃる姿に、本当の力強さを感じました。また、歌や詩、そして絵など、普段何 気ないと思えることに対する感覚の鋭さ、自分を表現したいというエネルギーの圧倒的な大きさに、同じ「障害者」であり、「表現者」である原点をまざまざと 見せてくださったようで、負けて入られないという気持ちを強く持ちました。もみじ作業所の皆さんが主催されるコンサートは、広島厚生年金大ホールが満員に なるほどの盛況ぶりで、聴きに来られた方がみな、「大きな元気をもらった」と感想をおっしゃるそうです。私もそういうコンサートを持つことが、自分のひと つの目標だと再認識いたしました。

本当に幸せなことですが、今年の夏に、そのもみじ作業所のみなさんと、私のジョイントが広島で企画されています。まだ企画段階ですので、具体的な内容については何も申し上げられませんが、実現できたらこんなに嬉しいことはありません。与えられた素晴らしい機会を生かせるように、その日に向けて、自己を磨いていきたいと思います。

2006年1月のご挨拶

2006年の年賀状画像
新年、明けましておめでとうございます。(明けて早くも一ヶ月近く過ぎてしまいましたが。。)本年もどうぞ、宜しくお願い致します。

年 末年始、私は博多へ行ってまいりました。温泉あり、美味しい食べ物ありと博多を満喫してまいりましたが、本当の目的、指揮の勉強も大変充実したものでし た。今日本全国のオーケストラでご活躍中の下野竜也さんに、実際にオーケストラを前にしてご指導していただける貴重な機会でしたので、年末年始のあわただ しい中ではありましたが、非常に参加してよかったと思いました。

課題曲は2曲でしたが、楽譜の分析(形式、和声など)、作曲家の個性、当時 の楽器の特性と現代の楽器の特性について(響きやバランスなど)、棒のテクニック。それぞれひとつひとつのことが奥が深く、とても充実したセミナーでし た。九州各地から集まってくださったオケのメンバーの方々がとても温かく、音楽に積極的でそのままコンサートをしてしまいたいくらいの雰囲気がありまし た。

また先日は、ベルギーを中心にヨーロッパでご活躍中の大野和士さんの公開講座を聴いてまいりました。興味深かったのは二人の歌手の方を 相手に、実際にアリアを仕上げていく過程の大野さんの指摘でした。以前、合唱の下振りをさせていただいたプッチーニの「ラ・ボエーム」が取り上げられ、歌 詞に隠された意味、調性・転調が暗示する内容、イタリア語の語感に関する指摘など、非常に細かいことのようで、実はそれが音楽の「命」ともいうべき根幹 で、プッチーニの意図を最大限汲み取るということの奥深さをまざまざと感じました。
音楽を感じるということはとても大切なことだと思いま す。同じメロディを弾くのでも、そのメロディ自体が持つ魅力を感じて弾くのと、ただ弾くのでは雲泥の差があります。しかし、もう一歩進むと、感じるだけで なく、理解することが大切です。音楽の構成がどうなっているか?どうしてこう書かれているのか?どうすればもっとも効果的に演奏できるのか?それは感じる だけでは限界があり、より深い音楽の知識、他の芸術、言語、歴史など多分野にわたる教養が必要になってくる実に興味深く、そして無限の可能性ゆえに手強い 世界が広がっているのです。

今年は今までに増して、この手強い世界にチャレンジをしていこうと思っています。キーワードは今年の干支のよう に、「音楽の骨の髄まで味わう」です。今感じている、今見えている部分が全てではない。もっと奥があるということをいつも忘れず、今年も音楽に取り組んで まいりたいと思います。