音楽のパレット1st.コンサート「今年はとことん!モーツァルト」

日時2006年7月15日(土)
場所広島市東区民文化センターホール
ソプラノ独唱塩井 京子
ピアノソロ土居 里江
演奏音楽のパレット アンサンブル
演奏曲
  1. モテト「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」K.165
  2. ピアノ協奏曲第12番イ長調 K.414
  3. 交響曲第40番ト短調 K.550
  4. オペラ「魔笛」より「夜の女王のアリア」(アンコール)
  5. モテト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」(管楽アンサンブル版)(アンコール)

念願でもあった東京近郊以外での初の本格コンサートです!広島に在住されている鈴光さんが、モーツァルトモデルンのチケットの懸賞に応募され、当選し、広島 から聴きに来て下さったという偶然、まさに「縁」からスタートした今回のコンサートは実現までに紆余曲折。いろいろな人の想いが交錯したり、すれ違った り。広島と東京の距離が時に大きな障害になりましたが、たくさんの方の献身的なサポート、そして演奏者のみなさんの音楽に対する真摯な姿勢のお蔭で、この ハンデを乗り越え大きな成果をもたらすコンサートを実現する結果につなげることができました。

モーツァルトの生涯をたどりながら、10代、 20代、30代の作品を、声楽曲、協奏曲、交響曲と織り交ぜながら聴いていただく今回の企画は、生誕250 年を機に、「人間」モーツァルトをより身近に感じていただく良いきっかけになったのではないかと思います。今後もこの「音楽のパレット」の企画は継続して いきます。広島の地元の方に愛され、地元の方たちと共に作り上げていくコンサートを目指していきたいと思います。

2006たちかわみんなの音楽祭

日時2006年7月2日(日) 14時開演
会場立川市市民会館(アミューたちかわ) 大ホール
演奏立川管弦楽団
独唱
  1. ソプラノ:立野至美
  2. アルト:菅家奈津子
  3. テノール:村上俊昭
  4. バス:豊島雄一
合唱たちかわみんなの音楽祭合唱団
指揮古谷 誠一
演奏曲目
  1. ヴェルディ 序曲「シチリア島の夕べの祈り」
  2. ヴェルディ レクイエム

古谷先生がイタリア留学から帰ってこられて初めての定期演奏会。そして私が留学にいくまでの最後の定期演奏会です。9年弱立川管弦楽団に在籍し、「英雄」、 「運命」、第9、「悲愴」といった名曲の数々から、ブルックナーの5番、バーバーのヴァイオリン協奏曲といったマニアックなものまで幅広く勉強させていた だきました。オケの中で演奏するのは本当に指揮の勉強に役立ちます。

私が申し上げるのは甚だ生意気なことで申し訳ないのですが、古谷先生は 本当にきっちりと勉強され、ニュアンスもしっかり表現され、指摘も明るい声で、決して怒ることはなく、明確かつ的確、オペラでも、今回のような声楽曲でも 歌詞まできっちり勉強されています。東大ご出身でいらっしゃるから、「きっちり勉強する」という指揮者にとってもっとも厳しい部分をしっかりとお持ちなの だなと思います。いつも脱帽で感動すらたびたびしてしまいます。直接棒のご指導を頂いたことはないのですが、私の影の師匠です。少しでも古谷先生に近づけ るように頑張りたいと思います。(古谷先生、生意気を言ってごめんなさい)

2006年7月のご挨拶

こんにちは。7月になって2006年も折り返しが近づいてきました。4年に一度のワールドカップも 日本にとっては残念な結果に終わってしまいました。その国を代表して戦うということは、私たちの想像をはるかに超えるようなプレッシャーとの戦いなのだろ うなと思いました。お互いが大きな物を背負って臨む試合は、やはりそれまで積み上げてきた自信と、覚悟のぶつかり合いなのだと感じました。一方で、ジダン 選手に象徴されるようにレッドカードが過去最多ということは非常に残念です。怒ったほうも、怒らせたほうも、いろいろな人の夢や思いが注がれていることを 忘れてしまうのでしょうか?中田選手の早すぎる引退も個人的には残念です。

今月は1日にサンシャインで車椅子のお子さんとご両親に、8日に は神奈川県内の幼稚園で、お話と演奏をさせていただく機会がありました。次の世代の子供達と直接接してみて、子供たちの屈託の笑顔に心が洗われる思いがし ました。同時に「大人になる」ということは、「次世代の子供たちに対して伝えるメッセージを持つ」事なのだと私は思いました。もちろん、私自身、発展途上 の人間で、まだまだ子供たちの夢や期待を背負えるような存在ではありません。ですが、、自分の存在や言葉が少しでも、子供たち、特に同じように体に障害を 持った子供達に希望を持ってもらえる可能性があることを信じ、自覚を持っていたいと思います。別に立派である必要はないと思います。かっこつける必要もな いと思います。ただ、あきらめずに、自分を捨てずに自分の信じる道を生きていくことが大切なのかなと、思ったりもします。

15日には広島で コンサートがありました。私にとっては、首都圏以外での初の本格的なコンサートとなりました。東京と広島の距離は実際、いろいろなハンデがありましたが、 その分、多くの温かい人の想いに支えられてコンサートの実現に至りました。当日は皆さんのご尽力のかいあって、200人以上のお客様が聞いて下さいまし た。皆さんの思いが結集しているということから、プレッシャーもありましたが、意欲に溢れる演奏者の皆さんにも支えられ、積極的な音楽作りができ、成果が 上がったこと、本当にありがたく、幸せな思いで一杯です。

両親、恋人、友人、自分を応援してくださる方、誰でも人は、多かれ少なかれ、人か ら期待される存在です。人の期待は時に辛く苦しいこともあります。思うような結果が出なかったときは情けないし、悲しくなります。しかし、全く誰にも期待 されない自分を想像すると私は寂しく、恐ろしくさえ感じます。期待されるということは自分を必要としてくれる人がいるということです。こんな自分でさえ必 要としてくれる人がいるのは、本当にありがたいことです。自分の存在自体に挫折することも多々、自己嫌悪に陥ることも多々ありますが、あせらず、でもあき らめずに自分を磨き続けることが皆さんの期待に応えることだと信じ、ウィーンでも頑張ってこようと思います。

ミプロキッズフェア2006 in 東京(講演と指揮)

日時2006年7月1日(土)
場所サンシャインシティ文化会館3階
演奏曲<.th>
  1. となりのトトロ
  2. ルパン3世のテーマ
  3. プリンク・プランク・プルンク
  4. 星に願いを
  5. アイネ・クライネ・ナハトムジーク(1・4楽章)
演奏
  1. ヴァイオリン1st:岡崎晶子
  2. ヴァイオリン2nd:北島綾乃
  3. ヴィオラ:戸谷智子
  4. チェロ:松谷明日香
  5. コントラバス:野田浩次

イントの三枝さんのご紹介でいただいた機会、本当に有意義に過ごすことができたと思います。

前半は、これまでの私の半生(反省?)をお話しました。同じ障害を持つ子供たち、そしてその子を持つご両親の方に希望を持っていただけると何より幸せです。 私がモーツァルトのようになにか特別なものを持って生まれたわけでもなく、誰でも、希望を持ち続ければ理想の自分に近づけるということをお伝えしたいと思 いました。

後半は演奏ですが、特に「指揮者コーナー」が好評だったようです。みんな積極的に手を挙げてくれました。演奏者の皆さんも、少し も手を抜くことなく、真摯に、積極的に音楽作りをしてくださり、心から感謝しています。こうした活動は私の音楽人生において「使命」だと思っています。9 月に同様の企画を神戸で行うと伺い、ウィーンから駆けつけることを決意いたしました。一人でも多くの方の「希望」のきっかけになれたなら、こんな幸せなこ とはありません。